パラベンフリーを謳う商品は肌に良い？
化粧品の成分表示などで、「パラベン」という文字をよく見かけます。
成分に含まれていることもあれば、逆に、「この化粧品はパラベンフリーです！」などと宣伝されていることもあります。
どうやら、含まれていないほうがお肌にやさしいと思われる成分なのですが、具体的にはどんな役割を持っているのでしょうか。 パラベンとは、化粧品などの腐敗防止に使われる成分のこと。
パラオキシ安息香酸エステル類の総称とされています。 読むのも嫌になりそうな名前ですね。 原料は無臭・無色または白色の粉末で、毒性は非常に少なく、それでいて抗菌作用に優れているため、化粧品に混ぜることで長期の保存が用意になります。
一つの成分だけでなく、同じパラオキシ安息香酸エステル類に属する別の成分と併用することで更に効果が高まり、ごく僅かな量で高い抗菌効果を得ることができるのだそうです。
上記の作用から、日本の多くの化粧品で利用されているパラベンですが、敏感肌の人などには刺激が強すぎる場合があります。 また、皮膚に存在する必要な菌類の働きも阻害してしまうため、使いすぎると肌の綺麗になる力が失われるという考え方もあります。
そこで、クレンジングや化粧水などで、パラベンフリーを謳う商品が増えてきたのです。 抗菌成分を全く含まないクレンジングの場合は、長期の保存が難しいため、一回に使う量が小分けになっていたり、ボトルそのものが小さい場合もあります。
なにせ防腐剤が入っていないわけですから、できるだけスピーディに使い切る必要がある、というわけです。 あまりに長期間保存しておくと商品の品質そのものが変わってしまい、かえって肌には悪い刺激を与えてしまうこともあります。
防腐剤、抗菌剤等が含まれていないクレンジングを探す場合は、「無添加」などと謳われている商品を中心にチェックすると良いでしょう。
また、敏感肌用のブランドや、医師が開発したスキンケアブランドなどは、弱い肌質を考慮した作りになっていることが多いため、無添加か無添加に近い組成のものが増えています。
できれば無添加の化粧品を使いたいという気持ちはわかりますが、その場合、添加物を使わないことのデメリットもきちんと把握した上で、安全にスキンケアを行いましょう。
